オーロラカンナビス(ティッカーシンボル:ACB) 

Aurora Cannabis Inc.とは?

Aurora Cannabis Inc.は、カナダの大手マリファナ企業であり、レクリエーショナルおよび医療用マリファナの生産・販売・流通を行っています。同社は、2013年にアルバータ州エドモントンで設立され、カナダを拠点とするマリファナ企業の中でも最大手の1つとして知られています。

Aurora Cannabis Inc.は、マリファナの生産から製造、販売までの全ての工程を自社で行っており、カナダにおいて複数の生産・製造施設を保有しています。同社は、最新のテクノロジーを導入しており、生産量を高めることで、高品質で効果的なマリファナ製品を生産することを目指しています。

Aurora Cannabis Inc.は、世界中のマリファナ市場に参入しており、カナダ、欧州、南米、オセアニア、アフリカなどの国々において、自社製品の販売を行っています。同社は、マリファナ市場のグローバルな拡大に伴い、世界中に事業を展開することを目指しています。

また、Aurora Cannabis Inc.は、顧客に最高品質のマリファナ製品を提供することを目指して、さまざまな研究開発活動を行っています。同社は、マリファナの利用方法や効果などに関する研究を進め、新しいマリファナ製品の開発に力を入れています。同社は、製品の品質に関する厳格な基準を設けており、製品の品質管理にも力を入れています。

Aurora Cannabis Inc.は、マリファナ産業においてリーダーシップを発揮しており、同社のビジョンは「持続可能な成長と社会的責任を通じた、健康と幸福のためのイノベーションの推進」となっています。同社は、市場のリーダーであり続けることを目指して、新しい市場に進出したり、パートナーシップを結んだりして、事業を拡大していく予定です。

沿革

2013年:Aurora Cannabis Inc.がアルバータ州エドモントンで設立される。

2014年:同社が初めての栽培許可を取得する。

2015年:同社が初めての医療用マリファナ販売許可を取得する。

2016年:同社がカナダ証券取引所に上場する。

2017年:同社がティルレイ・カナダを買収する。

2018年:同社がニューメキシコ州で医療用マリファナ販売許可を取得する。

2019年:同社がメキシコでのマリファナ生産および販売に関するパートナーシップを結ぶ。

2020年:同社がU.S.ヘンプパートナーシップを発表する。

2021年:同社がイタリアでのマリファナ市場に参入する。

Aurora Cannabis Inc.の業績

Aurora Cannabis Inc.は、マリファナ産業において成長を続けています。同社は、多くの国や州で法的にマリファナが認可される中、拡大するグローバル市場に対応して、積極的に投資を行い、競争力のあるビジネスを展開しています。以下では、Aurora Cannabis Inc.の業績について、詳しく解説します。

2021年第1四半期の売上高は、9810万ドルで、前年同期比では、13.5%の減少となりました。ただし、同四半期において、Aurora Cannabis Inc.は、調整EBITDA(利息、税金、償却費、減価償却費を除いた利益)において、2400万ドルの黒字を計上し、前年同期比で改善しました。

2021年第2四半期においては、売上高は5240万ドルと、前年同期比で32.7%減少しました。これは、COVID-19パンデミックの影響や、競争力の高い市場における価格競争の激化が要因となっています。ただし、同四半期においても、Aurora Cannabis Inc.は、調整EBITDAにおいて、3800万ドルの黒字を計上し、前年同期比で改善しました。

2021年第3四半期においては、売上高は5520万ドルで、前年同期比で12.7%増加しました。これは、北米市場においてレクリエーション市場が回復したことや、海外市場における成長が寄与したことが原因です。同四半期においても、Aurora Cannabis Inc.は、調整EBITDAにおいて、860万ドルの黒字を計上し、前年同期比で改善しました。

Aurora Cannabis Inc.は、ビジネスの多角化にも取り組んでおり、医療用・レクリエーション用マリファナ製品の生産に加えて、医薬品や消費者製品の開発・製造にも注力しています。同社は、医薬品分野においては、痛みの緩和やがん治療に使用される製品の開発に取り組んでおり、FDAに承認された製品もあります。

Aurora Cannabis Inc.のブランドポートフォリオ

Aurora Cannabis Inc.は、医療用・レクリエーション用マリファナ製品の生産に加えて、多くのブランドを展開しています。以下では、Aurora Cannabis Inc.の主要なブランドポートフォリオについて解説します。

Aurora
同社の主力ブランドであり、レクリエーション用および医療用マリファナ製品を提供しています。同社は、多数の製品を展開しており、さまざまな形態で提供されています。これには、乾燥マリファナ、オイル、カプセル、食品、飲料などがあります。

Whistler
Aurora Cannabis Inc.が買収した、カナダのオーガニックマリファナ製造会社です。同社は、オーガニックマリファナを使用した高品質の製品を提供しています。

San Rafael '71
同社が買収した、カナダのレクリエーションマリファナブランドです。同ブランドは、1971年にサンフランシスコで始まった歴史を持ち、品質とクラシックなスタイルを特徴としています。

AltaVie
同社のレクリエーション用ブランドであり、エレガントで高品質な製品を提供しています。同ブランドは、植物学者によって、個々の消費者の好みに応じた製品を提供することを目的としています。

MedReleaf
同社が買収した、医療用マリファナブランドであり、製品の品質、安全性、科学的根拠に基づく製品開発に力を入れています。同ブランドは、多くの疾患の治療に使用される製品を提供しています。

CanniMed
同社が買収した、カナダの医療用マリファナ製造会社です。同社は、マリファナの臨床試験において、先進的な研究を行っており、患者の治療のために高品質な製品を提供しています。

Aurora Drift
同社のレクリエーション用ブランドであり、リラックス効果を目的とした製品を提供しています。同ブランドの製品には、カプセル、オイル、および飲料が含まれています。

Aurora Cannabis Inc.の経営陣について

Aurora Cannabis Inc.の経営陣は、業界の経験豊富なリーダーや、ビジネスと金融の分野で幅広い経験を持つ人材で構成されています。以下に、Aurora Cannabis Inc.の主要な経営陣を紹介します。

Miguel Martin(CEO)
Miguel Martinは、Aurora Cannabis Inc.のCEOであり、2020年9月に同社に参画しました。それ以前は、Reliva LLCのCEOを務めており、電子タバコ業界の経験が豊富です。

Glen Ibbott(最高財務責任者)
Glen Ibbottは、Aurora Cannabis Inc.の最高財務責任者(CFO)であり、ビジネスと金融の分野で20年以上の経験を持っています。それ以前は、オーストラリアの採掘企業でCFOを務めていました。

Jill Swainson(最高人事責任者)
Jill Swainsonは、Aurora Cannabis Inc.の最高人事責任者(CHRO)であり、人事や組織開発の分野で豊富な経験を持っています。それ以前は、幅広い業界で人事に関するポジションを務めていました。

Allan Cleiren(最高営業責任者)
Allan Cleirenは、Aurora Cannabis Inc.の最高営業責任者(CSO)であり、販売戦略やビジネス開発の分野で長年の経験を持っています。それ以前は、コンシューマーパッケージング企業の営業部門の責任者を務めていました。

Dr. Jonathan Page(チーフサイエンティスト)
Dr. Jonathan Page
は、Aurora Cannabis Inc.のチーフサイエンティストであり、生物学、植物学、化学の分野で博士号を取得しています。それ以前は、バンクーバーの大学で教鞭をとったり、医療用マリファナの研究を行うなど、マリファナ業界での経験が豊富です。

Aurora Cannabis Inc.の経営陣は、業界のリーダーとしての専門知識や、豊富なビジネス経験を持っています。同社は、製品の開発や事業拡大に向けて、経験豊富な経営陣を擁しています。

Aurora Cannabis Inc.の主要な株主

Aurora Cannabis Inc.の2021年8月31日現在の主要な株主は以下の通りです。

Nelson Peltz(Trian Fund Management)
株式保有比率 6.87%

The Vanguard Group, Inc.
株式保有比率 4.31%

ETF Managers Group, LLC
株式保有比率 3.13%

BlackRock, Inc.
株式保有比率 2.48%

ETF Series SolutionsThe Cannabis ETF
株式保有比率 2.47%

Nelson Peltzは、Trian Fund Managementを通じてAurora Cannabis Inc.に投資していることで知られています。Vanguard Group、ETF Managers Group、BlackRock、The Cannabis ETFなどの投資ファンドも、Aurora Cannabis Inc.の株式を保有しています。これらの株主は、同社の成長戦略や経営方針に大きな影響力を持つことができます。ただし、株式保有比率は株主が定期的に売買を行うため、常に変動している可能性があります。

Aurora Cannabis:2019年の出来事

Aurora Cannabis Inc.にとって、2019年は重要な年でした。以下に、同社にとって2019年に起きた10の大きな出来事を紹介します。

カナダで大麻合法化が開始される
2018年10月17日、カナダで大麻が合法化され、Aurora Cannabisは合法的に大麻を生産・販売することができるようになりました。

メドレルファーマ株式会社の買収
2019年1月2日、Aurora Cannabisは、日本の医薬品メーカーであるメドレルファーマ株式会社を買収しました。これにより、同社は日本の医療大麻市場に参入することができました。

ホームコート銀行の融資契約
2019年1月11日、Aurora Cannabisは、ホームコート銀行との融資契約を締結しました。この契約により、同社は最大1億ドルの融資を受けることができるようになりました。

メキシコでの事業展開
2019年2月8日、Aurora Cannabisは、メキシコで大麻の販売許可を取得したことを発表しました。同社は、メキシコ市場への参入を進めています。

カナダでの第2工場の建設
2019年2月28日、Aurora Cannabisは、カナダにおいて第2工場の建設を開始したことを発表しました。この工場は、年間2,400 kgの大麻を生産することができます。

Whistler Medical Marijuana Corp.の買収
2019年3月4日、Aurora Cannabisは、カナダの大麻生産会社Whistler Medical Marijuana Corp.を買収しました。これにより、同社は有機栽培の大麻製品を販売することができるようになりました。

Nelson Peltzの参画
2019年3月13日、Aurora Cannabisは、Nelson Peltzが同社にアドバイザーとして参画することを発表しました。Peltzは、同社の戦略的なパートナーシップの構築を支援することになりました。

オーストラリアでの事業展開
2019年6月7日、Aurora Cannabisは、オーストラリアで大麻の販売許可を取得したことを発表しました。同社は、オーストラリア市場に参入し、大麻関連の製品を販売するための準備を進めています。

純損失の増加
2019年9月11日、Aurora Cannabisは、2019年第4四半期の決算を発表しました。同社は、大規模な投資と拡大による費用増加のため、1億9500万ドルの純損失を計上しました。

CEOの交代
2019
1223日、Aurora Cannabisは、Terry BoothCEOの職から退くことを発表しました。代わりに、Miguel Martinが同社のCEOに就任しました。同社は、新しいCEOのもとで経営方針の転換を進めています。

これらの出来事は、Aurora Cannabisにとって重要な年であり、同社の今後の方向性を示すものでした。同社は、激しい競争の中で成長を続けるために、製品開発、販売促進、コスト削減などの取り組みを進めています。

Aurora Cannabis:2020年の出来事

CEOの辞任
2020年2月、Aurora CannabisのCEOであったMiguel Martinが辞任し、それまでのCEOであったTerry Boothが暫定的にCEOに復帰しました。

人員削減
2020年2月、Aurora Cannabisは人員削減を発表しました。同社は、世界的な大麻市場の減速により、コスト削減を進める必要があると判断したためです。

オペレーションの再編
2020年2月、Aurora Cannabisは、大規模なオペレーションの再編を発表しました。同社は、新しい組織構造を導入し、コスト削減と効率化を進めることを目的としています。

ノースカル社の買収を完了
2020年3月2日、Aurora Cannabisは、ノースカル・ソリューションズを1,250万カナダドル(約9,000万円)で買収することを発表しました。ノースカルは、医療用大麻の生産と販売を行っている企業であり、この買収により、Aurora Cannabisはカナダの医療用大麻市場での地位を強化しました。

業績悪化
2020年5月、Aurora Cannabisは、2020年第3四半期の決算を発表しました。同社は、純損失が1億3600万ドルに達し、売上高が前年同期比に比べて16%減少したことを報告しました。

資金調達
2020年6月、Aurora Cannabisは、2億5000万ドルの資金調達を発表しました。同社は、新たに調達した資金を、事業拡大とコスト削減のために使用する予定です。

カナダ市場での販売拡大
2020年7月、Aurora Cannabisは、カナダ市場での販売拡大を発表しました。同社は、カナダで販売する製品のラインナップを拡大し、市場シェアの獲得を目指すことを明らかにしました。

オーストリア市場への参入
2020年7月、Aurora Cannabisは、オーストリア市場に参入することを発表しました。同社は、オーストリアでの大麻関連製品の販売を開始することを計画しています。

ブランドの再編
2020年7月、Aurora Cannabisは、ブランドの再編を発表しました。同社は、製品のブランドを再編成し、より強力な市場プレゼンスを目指すことを明らかにしました。

新しいCEOの就任
2020年9月8日、Miguel MartinがAurora Cannabisの新しいCEOに就任しました。Martinは、過去にカンナワールド・マーケットプレイスのCEOを務め、大麻業界での豊富な経験を持っています。同社は、Martinの就任により、経営陣の再編を行い、収益性の向上に向けた戦略を推進することを発表しました。

営業利益の回復
2020年11月9日、Aurora Cannabisは、第1四半期の業績を発表し、営業利益が1,500万カナダドル(約1億1000万円)となり、前四半期に比べて改善したことを報告しました。

売上高の改善
2020
12月には、Aurora Cannabisは売上高と収益性において前四半期よりも改善を見せたことを発表しました。同社は、第1四半期に純売上高を6760万ドル、調整後EBITDA(利息、税金、償却前利益)を1720万ドルに達成し、前四半期から売上高が11%増加し、調整後EBITDA37%増加したと報告しました。

Aurora Cannabisは、コスト削減策を実施し、生産効率を高めることで、業績改善を目指していました。同社はまた、カナダ市場での競争激化に対応するため、品質の高い製品を提供することにも注力しました。同社のマネジメントチームは、将来的には利益を出すことを目指して、収益性の向上に注力することを明確にしています。

また、2020年12月、Aurora Cannabisは、3億5000万ドルの資金調達を行い、オンタリオ州の製造拠点であるAurora Sky施設の建設を完了し、生産能力の拡大に向けての投資を進める計画であることを発表しました。同社は、将来の成長を見据えて、資金調達による投資を継続する方針です。

以上のように、Aurora Cannabisは、コスト削減、生産効率の向上、品質の向上などの取り組みを通じて、業績改善に取り組んでいます。同社は、カナダ市場における競争激化に対応するために、品質の高い製品を提供することにも注力し、将来的には収益性の向上を目指しています。

Aurora Cannabis:2021年の出来事

ヨーロッパ市場への進出
Aurora Cannabis Inc.は、2021年2月に、欧州の医療用大麻市場に参入するために、オランダのBedrocan International社を買収することを発表しました。これにより、同社は、医療用大麻に関するヨーロッパ市場での立ち位置を強化しました。

経営陣の変更
2021年2月、Aurora Cannabis Inc.は、CEOにMiguel Martin氏を任命しました。また、同年8月には、CFOにGlen Ibbott氏を、COOにLars Kestner氏をそれぞれ任命しました。

大規模な減産
Aurora Cannabis Inc.は、2021年3月に、カナダにおける生産能力を約75%削減する計画を発表しました。この決定は、同社が生産能力を過剰に確保していたため、業界全体の需給バランスに対する取り組みとして行われました。

米国での事業拡大
Aurora Cannabis Inc.は、2021年6月に、米国での大麻関連ビジネスの展開を拡大するため、グレートノース株式会社を買収することを発表しました。この買収により、同社は米国市場での立ち位置を強化しました。

大幅な減価償却損
Aurora Cannabis Inc.は、2021年8月に、第四四半期決算を発表し、2.92億ドルの減価償却損を計上しました。これは、同社が過去に行ってきた買収や投資により、資産の減価償却費用が膨らんだことが原因でした。

大麻用品の再調整
Aurora Cannabis Inc.は、2021年9月に、自社ブランドの大麻用品の再調整を行うことを発表しました。同社は、新しい消費者の嗜好に応じて、ブランドや製品のラインナップを見直すことを目的としています。

業界初のスパークリングウォーター発売
Aurora Cannabis Inc.は、2021年9月に、大麻入りスパークリングウォーターの販売を開始しました。この商品は、Auroraの非アルコール飲料ブランド「Drift」から発売され、THCとCBDの両方を含む2つの異なる配合が提供されます。この商品は、カナダの市場で販売されており、Auroraは、この新しい製品が企業の収益性を向上させ、大麻飲料市場における競争力を高めることを期待しています。

Great North Distributorsとの戦略的提携
2021年10月、Aurora Cannabisは、カナダの大手酒類販売業者であるGreat North Distributorsとの戦略的提携を発表しました。この提携により、Great North DistributorsはAuroraの多様な大麻製品をカナダ全土で配信し、Auroraは、商品の製造と品質管理を担当します。これにより、Auroraは、カナダの大麻市場での地位を強化し、製品の流通と販売の改善に取り組むことができます。

初の海外製造拠点の開設
Aurora Cannabisは、2021年11月に、初の海外製造拠点をスペインに開設しました。この施設は、カナダで製造された大麻製品を欧州市場に輸出するために使用されます。これにより、Auroraは、カナダ国外での製造と販売の可能性を拡大し、グローバルな大麻市場における競争力を高めることができます。

銀行業務の再開
2021
12月、Aurora Cannabisは、カナダの主要銀行であるRBCとの銀行口座を再開しました。以前、Auroraは、銀行業務の規制違反により、銀行口座を停止されていたため、この発表は、企業の金融活動を促進し、銀行サービスを受けることができるようになったことを示しています。